BRM919宮城1000 プロローグ
2015年8月20日、PBPゴール当日の夜。パリ郊外のとあるホテルでパーティーが開かれていた。PBPの日本人懇親会である。20時を回ってもまだ明るいテラス席で、こんなお誘いを受けた。 「baruさん、ランドヌール宮城の1000kmブルベに出てみませんか?」 声の主は、YO-TA(@wonrderingdays)さん。ランドヌール宮城のスタッフを務められているお方だ。まだ若干席に空きがあるようで、声を掛けてくれたということらしい。宮城1000は2...
BRM919宮城1000 準備編
エントリー時には気付いていなかったが、このブルベは21時スタートだった。夜スタートのロングライドというのは難易度が高い。人間、体内時計の働きで眠くなる時間は大体決まっているもの。私の場合は深夜0~1時と、明け方付近に眠くなる。大抵の夜スタートのブルベは、朝スタートのブルベよりも「眠くなる時間帯」を過ごす回数が増えてしまうのだ。対処法はいくつかある。 ・スタート直前まで寝ておく ・眠くなりそうな時間帯に...
BRM919宮城1000 スタート前
9/18に有休を取り、終電で山形入り。本当は当日入りをしたかったのだが、シルバーウィーク初日の午前中の新幹線が開いているはずがない。仕方なく寒河江に宿を取り、前日入りをすることになったのだった。取れたホテルは、ゆーチェリーと同じ敷地内にある「チェリーパークホテル」。寒河江の夜は若干肌寒かったが、源泉掛け流しの温泉効果でぐっすりと眠ることが出来た。-----翌朝、自転車を組み立てて寒河江の街を散策。寒河江公...
BRM919宮城1000 ①START:寒河江~PC1:松島
スタートからしばらくは寒河江~天童の街中を行く。がんちょさん、サバキャンさんらが同じ集団にいる。はじめはゆっくり行くつもりだったが、集団が大きくなってしまったので単独先行開始。追い風基調なこともあったが、心拍を上げずに35km/h以上を出せている。PBPの後、派手に休んだだけあって疲労は抜けているようだ。天童駅前を抜け、東へ進路を変えると俄かに登りが始まる。関山峠を登り、仙台へと降りる関山街道である。ここ...
BRM919宮城1000 ②PC1:松島~PC2:一関
9/20 00:19、PC1:サンクス松島高城店(94km地点)に到着。実は初の松島なのだが、真っ暗で何も見えない。以前、同じく日本三景に挙げられる、宮島を走ったときも真夜中だった気がする。ここで、先行していたkotonohaさんと再会。PBP以来一ヶ月ぶりだ。そして、 「baruさんですか?」 と話しかけてきた赤ジャージのお方がNAO(@i7015)さんだった。Twitterで繋がりはあったものの、実は初対面。PBPを73時間で完走しただけあって、か...
BRM919宮城1000 ③PC2:一関~PC3:花巻
9/20 03:20、PC2:ファミリーマート花泉金沢店(161km地点)に到着。だいぶ冷えてきたこともあり、ここで第一カップヌードル。お湯を入れて3分経つ前に食べ始める。やはり寒空の下で食べるカップヌードルは最高だ。停止時間15分ほどで出発。スタートから間もなくして、岩手県に突入。久々の一関市だ。そしてここからは国道4号線を走る。ここは東北地方で数少ない「知っている道」。自然と巡航速度も上がっていく。ここで、先行してい...
BRM919宮城1000 ④PC3:花巻~PC4:釜石
9/20 7:37、PC3:サンクス 花巻桜町店(234km地点)に到着。睡眠欲が満たされたらお腹が空いた。ガッツリと朝からカレーを食べる。天気はすこぶる良い。朝日に照らされながら食べる朝ごはんは美味しかった。長めに休憩を取って出発。ここからは進路を東に変え、三陸海岸を目指す。今回通った国道283号は山間を抜けていく道で、どことなくPBPのルディアック~ブレストあたりを思い出す風景。左手に釜石線を見ながら、好天の下を走って...
BRM919宮城1000 ⑤PC4:釜石~PC5:久慈
9/20 12:08、ローソン釜石駅前店(322km地点)に到着。ここで再びNAOさんに追いついた。とっくに先に行っていると思ったが、彼もどこかで寝ていたのだろうか。ここから先は三陸海岸のステージに入る。アップダウンの続く難ステージ「国道45号」。補給箇所が少ないと聞いていたので、パスタを食べてがっつり補給。お菓子も大量に買い、フロントバッグに詰め込んだ。PCを出ると間もなく、釜石市役所の前を通り抜ける。ここでギョっとし...
BRM919宮城1000 ⑥PC5:久慈~PC6:五戸
9/20 20:58、PC5:サンクス久慈野田店(462km地点)に到着。「久慈に九時前に着く」という下らないネタのためにちょっと頑張ったが、何とか2分前に滑り込むことが出来た。長い長い三陸海岸ステージがこれでようやく終わった。PBPを意識したと言われるこの区間はたった70kmほどとは言え、かなり走り応えのあるものだった。この区間でトラブルなどがあった場合はリタイヤするのも大変(交通手段が無い)ので、ここまで無事に来れたことで...